人は生きていれば齢を重ねて行きます。そして年齢が変わってくれば、好む味や食べ物も変わってきます。分かり易い例を挙げると、子供の頃は甘いお菓子が好きだったけど、どんどん成長するにつれて塩気や苦味の方を好むようになる、といったような場合です。
このように時間が進むと味覚が変わると同時に、体の構造も変わってきます。
成長が止まって安定した成人の体を主軸に置いた健康法はたくさんあります。ですがマクロビオティックは成人の体だけでなく、体機能が不安定な子供やご年配の方の体にも合った方法があります。
このレッスンではその方法について学んでいきましょう。
幼児のマクロビオティック
まず頭に入れておいてほしいのは、授乳時期には母乳を飲ませてあげることが大事ということです。
マクロビオティックにおける極端な食品の中で乳製品が選ばれている理由は、動物性食品の強いエネルギーを持っているからです。ですがそれと同時に、母乳はその種の赤ん坊の為にあると考えられているからです。
乳製品にも牛乳やヤギのミルクなど、様々な種から搾乳された物があります。ですが牛乳は牛の子供に、ヤギのミルクはヤギの子供の為にあるもので、種の違う人間が飲むべきではないのです。
生まれて来た赤ん坊が母親の母乳を飲んで育つのは普通のことであり、この世の理の1つでもあるのです。中には母乳の出が悪い人や、忙しくて粉ミルクを使用する人もいらっしゃるでしょう。それに関しては個々人の都合がありますので、とやかく言うつもりはありません。
ですが母親の体を基に生まれて来た赤ん坊に1番馴染むのは、やはり母親の母乳なので出来る限り授乳の時期は母乳を飲ませるようにしてください。
ちなみに、初期のマクロビオティックでは母乳が出ない方の為にコッコーという代用品がありました。ですが哺乳食としては陽性のエネルギーが強すぎるので、現在ではあまり使用されていません。
離乳食を食べる頃になったら、穀物や野菜を与えるようにしましょう。
まだ歯も生え揃っていない赤ん坊が食べやすいように、柔らかくなるまで長時間煮込んだり、ミキサーにかけるなどの創意工夫が必要になります。1歳くらいになったら薄い味付けのみそ汁にサイの目に切った野菜を入れた物も、メニューに加えてみましょう。
赤ん坊の時期は特に好き嫌いが激しかったり、食べる量が不安定で何かと苦労が絶えない事でしょう。ですが赤ん坊の頃に築き上げたことが今後の人生を支える力となって、輝かしい未来へと歩ませてくれます。
なので幼児のマクロビオティックで大事な事は2つ、授乳を行う事と、栄養の取れた食事を適量与える事です。