Lesson11-2 年齢に合わせた生活 育て方

幼児の育て方

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これからは幼児期の育て方とマクロビオティックを織り交ぜた内容について学んでいきますが、1つ注意点があります。
子供の成長は親にも責任が伴われることです。
まだ自己の判断がつかない頃は親が全てを判断します。そして健康に育ってもらいたい一心からマクロビオティックの食事を取り入れるかもしれません。理由はどうあれ、このようにして親の一存で子供の食事方針が決まります。
これがその子供に合えば何も問題はないのですが、成長すれば好き嫌いやアレルギー、宗教の問題など自己の判断で食べることを拒否するかもしれません。もちろんバランスの良い食事や健康に気を使った献立を食べてもらったほうが体に良いです。
ですがあくまで食事の基本は『楽しむ』ことです。
マクロビオティックの食事が生理的に合わないとなれば強要は止めて、楽しい食事が行えるようにしてください。しかし好き嫌いは可能な限り減らすように躾けておきましょう。食べれる物が増えればそれだけ多くのメニューを食べることが出来て、食事の喜びもたくさん味わえます。

どんな料理を作ればいいのか?

マクロビオティックにおける食事法は基本的には成人も幼児も同じようなメニューの構成になります。ですが当然、子供の方が食べる量も少なくなるので1皿の量や品目を減らす必要がありますし、消化しやすいように柔らかく煮込む必要もあります。
舌が未発達の子供に濃い味付けは危険ですし、トウガラシなどの刺激物はもってのほかです。大人の舌で物足りないと思うくらいでちょうどいいのです。
それと可能であれば、子供の頃から少ないエネルギーを効率よく利用できるような体作りを取り組んでみてください。とは言っても過食はさせず、いつものマクロビオティックの食事を適量食べさせるだけのことです。
もしこれが実現できれば今後成長して成人の体になっても、幼児期から積み上げてきたエネルギーを効率よく動かす体の働きは変わらずその人を支え続けてくれるでしょう。そうすることでマクロビオティックの1つの理想形である、『必要最低限の栄養を効率よく扱い、生命活動の為のエネルギーは自分で作り出す体』が完成します。

バランスの調整

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幼児の体の特徴として、抵抗力が低く病気にかかりがちです。
これはまだ生まれて来たばかりでホルモンバランスの調整が出来ず、体が陽性と陰性のどちらにも傾きやすい事が原因です。これを自身で調整することが出来ない幼児の為に、親が子供の体に合った食事を作らなければなりません。
異様に元気が良かったり熱が下がらない陽性の場合は味付けをせず水分をいつもより増やした陰性の食事を、気が滅入っていたりお腹の調子が悪い陰性の場合は少し調味料を利かせた温かい陽性の食事を与えましょう。
様々な失敗を繰り返すかもしれませんが、我が子の事を想って研鑽を重ね、美味しくて体に優しい食事を作りましょう。