Lesson11-3 年齢に合わせた生活 老年期

老年期のマクロビオティック

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マクロビオティックにおいて、70歳以降を老年期と考えられています。
幼少時、青年期、中年期、晩年期と齢を重ね、老年期まで宇宙の原則に沿った生活を送って来た方には今後何を食べても良いという許可が加わってきます。もちろん、「何でも」と言ってもマクロビオティックの範疇における物に限られますので、極端な食品は控えてください。
ですがこれは長い間自分を律し続けた特典と言うわけではなく、もう意識的に正さなくても自然にマクロビオティックを体現できると判断されるからです。
また、中年期晩年期から始めた方にはまだここまで己を律する心が発達していないと判断され、新しい条件が加えられます。

  • 塩分の摂取を減らすこと
  • 脂っこい食べ物を避ける事
  • 油を使う場合は最小限の植物油を使用する事

これは老年期に入って体が衰え始めたこと、青年期に食べていた動物性食品などの過剰なエネルギーを減らしていくための対処です。
田畑
老年期に入って私生活を変えるべきかと問われると、特に変わったことはしなくて大丈夫というのが答えです。春の陽気で体を温め、夏の暑さを楽しみ、秋の夜で心を静め、冬の寒さを耐えるといったように、自然に身を任せて余生を楽しむことが大事なのです。
あとは毎日の食事と少しの趣味を楽しむ心があれば、健全な心は保たれます。
心が健やかであれば生活に余裕が生まれ、『譲る心』が育まれます。人間にとって最も贅沢で喜びを分かち合えるのは『譲る』という行為だと考えられています。特に老年期に入るとその幸福感が如実に感じ取れるようになるでしょう。
これこそが幼児期からコツコツと積み上げてきたマクロビオティックの行いから貰える『ご褒美』だと言われています。
若い内は一時の幸福に目が行きがちです。それこそ心が成長しきっていない証拠ではありますが、一般的な事なのでそこまで気にする事はありません。ですが自制する心とそれを実行する行動力は早い内から身に着けておいて損する事はありません。
1度身に付けた物はそう簡単に離れることはなく、ずっと私達の人生と一緒に歩んでいきます。そうやって過ごす内にその考えが普通になり、マクロビオティックが完成されていくのです。
もし、幸せな老後生活を送りたいと思うのでしたら、1度自分の私生活を振り返ってみてください。改善できる点が見つかってくるはずです。
未来の幸せの為に、ほんの少しだけ考えを変えてみてはいかがでしょうか。