Lesson12-3 体質と状態 その3

胎生期と成長期の食事

a1750_000014
体の成長に最も影響を与えやすい時期は胎生期と成長期です。この時期に食べた食事は生命を維持するためのエネルギーだけでなく、体を成長させるためにも使われます。それは筋肉や骨格だけでなく、体内の臓器や内分泌腺の機能向上、体質の変化も含まれてきます。
なので通常よりも多くの食事を取る必要があります。いわゆる「食べ盛り」という時期です。
また、食べ物のエネルギーが体質の変化にも影響を与え、食物の種類によってその変化が如実に表れます。

穀物・豆・調理した野菜
穀物類を中心にしたマクロビオティックの食事は自然との調和に優れており、異常が起こる事はほとんどありません。
軽く調理した、もしくは生の野菜
大人しい性格に変化しますが、火を通していないので消化に悪く腸に負担をかけてしまいます。それが今後に響き、に異常が出やすくなります。
果物・ジュース・木の実
感覚が研ぎ澄まされ、センチメンタルになったり神経質になったりと感情に左右されがちな性格になります。消化機能生殖機能に異常が出やすいです。
乳製品
乳児が母乳を飲んで気を落ち着かせるように、穏やかな性格になり易くなります。乳製品には粘液性と脂肪分が含まれているので脂肪が溜まり易くなります。
動物性食品
強いエネルギーで全般的に大きな成長を促しますが、攻撃的な性格にもなり易いです。その影響で心臓循環器系にも負担をかけてしまいます。
甘味
甘い味は性格も甘くさせ、優柔不断な性格にしてしまいます。さらに肥満皮膚病糖尿病など多くの症状にかかり易くなるので、多用は避けましょう。
香辛料・刺激物
尖った痛みを与える刺激物は性格も攻撃的に尖らせ、情緒不安定になります。精神の乱れは心臓血流にも影響を与えるので、甘味同様多用は避けてください。

家族、社会、文化的影響

a1600_000100
これは身体的にも精神的にも関わってきますが、どちらかというと精神の方が大きな影響を受けます。
それは家庭内でのしきたりに始まり、集落の決まり、町の行事、国の祝日、宗教のおきてなど多くの決まりが行動の指針を与えます。伝統的に行われている物や集団で行う事を大人がしていれば、その背中を見て育つ子供は自然と真似をし、1つの個性として育ちます。
「方言」や「お国柄」という言葉も、地域文化の影響によって表れた物です。
人間の体は多くの要因が様々に組み合わさる事で『個』を生み出します。中には生まれた場所や時間など、自分で決められない要因も含まれていますが、口にする食材でどのような形にも変化します。特に成長期など体に影響が出やすい時期には普段より注意して料理を工夫する必要があります。