レッスン4-1で陰陽論を説明してきましたが、私達が学ぶマクロビオティックはあくまで人体に関わる事です。自然の現象に身をゆだねる事も必要ですが、それと同時に自分の体をどのように対応させるかも知っておく必要があります。
なのでここでは宇宙の原則などの大きな視野の考えを持ちつつ、目の前の『人』という存在について学びましょう。
人体構造
何十億年もの歴史と進化の果てを得て、現在生態系の頂点に位置するのは人間です。これは人間が『考える』ことを武器に進化し続けた結果だと考える人も多くいると思います。
ですがマクロビオティックでは、人間が最も宇宙の原則に順応した結果だと言われています。
生命の神秘である胎児は、女性が子供を胎内に秘める内側への力と男性が精子を分ける外側への力の両方が組み合わせたことで完成されるのです。それこそ、陰陽論で学んだ対立する物が混ざり合う事で1つの和になる現象そのものです。
この動きに忠実な哺乳類ほど生態系ピラミッドの上位に位置し、卵から孵化したり分裂で数を増やす生物が下位に追いやられるのは自然の摂理という考え方がなされます。
さらに胎児本人も無意識ながら対のエネルギーを集め取っています。母親のつむじから天のエネルギーを、上昇してくる地のエネルギーを子宮から補充して自身のエネルギーへと変換するのです。西洋の宗教などでは聖霊からの加護などと言われていますが、東洋ではこれを『気』と考えております。
ちなみに気には内側と外側へと流れる螺旋状のエネルギーに分かれます。内側へのエネルギーは消化器系や呼吸器系、外側のエネルギーは神経系や骨格の成長へと用いられ、その中央に循環系が位置しています。
この気は体中を巡り、陰と陽の2つのエネルギーが衝突することでより大きなエネルギーが発生します。
その現象が見られる場所は体内に7ヶ所あり、このエネルギー中枢を古代インドでは『チャクラ』もしくは『輪』と呼んでいました。そしてチャクラから分岐する腕や足のエネルギーの流れを『経絡(けいらく)』と呼んでいます。
その7ヶ所はそれぞれ、消化器系、神経系、循環器系、呼吸器系、骨格、生殖器系、体の成長を受け持っていることが現代で解明されています。
人体は現代医学の観点から見るとほぼ解析し尽くされているかと思われていますが、人体は目に見えるものだけでなく目に見えない物も合わさる事で機能し始めます。そしてその見えないエネルギー、電磁波構造を最も自然に形成している生物こそが、私達『人間』なのです。