レッスン4-1で説明したように、全ての事柄には陰陽論が用いられます。それは食べ物や体に起こる症状も一緒です。なのでこのレッスンでは陰性、陽性の症状を引き起こさないための注意法について学びましょう。
まず陰性、陽性のときに現れる症状を学んで、自分が今陰陽どちらの状態にあるのかを把握しましょう。
陰性の症状
- だるい
- めまいがする
- 低体温
- 低血圧
などの症状がある場合、陰性の状態にあると考えられます。
また、レッスン4で学んだ人体の陰陽に基づき、陰性の器官(小腸、大腸、膀胱、胃、胆のう)に異常が見受けられるかどうかも、陰性状態にあるかどうかを判断する指標です。
陽性の症状
- 肝臓障害
- 体が火照る
- イライラする
などの症状がある場合、陽性の状態にあると考えられます。
また、レッスン4で学んだ人体の陰陽に基づき、陽性の器官(心臓、肺、腎臓、膵臓、脾臓、肝臓、精神状態)に異常が見受けられるかどうかも、陽性状態にあるかどうかを判断する指標です。
陰性傾向の症状への対処
まずは陰性傾向の症状を出さないための注意法です。
とは言っても一般的な例なので、年齢や性別、育った環境など様々な要因で人によって微調整する必要があります。これらの例を用いる場合は、あくまで参考程度に考えてください。
陰性の症状は多々ありますが、主に体を冷やしたり、栄養が不足したり、エネルギーの循環が悪くなった場合に起こるものなので、その原因を解消させます。
- 避けるべき食品に含まれる砂糖などの甘味、バターなどの乳製品、精白された穀物、トマトやピーマンなど熱帯産の野菜、スパイスやコーヒーなどの刺激物、アルコール類、薬物は極陰性を持っています。なので取りすぎると体に陰性の要素が溜まって陰性の症状が出ます。
- 肉や卵などの動物性食品、ソーセージなどの加工品、魚介類などは極陽性を持っています。一時的に過食すると溜まった陽性とバランスを保つために、体も陰性のエネルギーを作り出します。その場はしのげますが、消化が済んで陽性のエネルギーが消えると体内で作った陰性のエネルギーが残って体に影響を与えます。
- パンやクラッカーなど固く焼き締めた小麦粉製品は過食すると硬化作用が働き、体内の循環の妨げとなってエネルギーの不足が起きます。これによって陰性の症状が発症する恐れが出て来ます。
- 化学製品や遺伝子組み換えの食品は自然を求めるマクロビオティックとは相容れない存在で、体に影響を与えます。
- 電気や電子を使った調理器具は食品の栄養を変化させてしまう可能性があるので避けてください。
- 油の使用は炒める時にごま油を少量、週に1~2回使う程度にとどめ、もし多用した場合は1~2ヶ月の使用を自制しましょう。
- 生の野菜は健康な時のみ食べてもいいが、それでも1ヶ月に数回程度にとどめましょう。
- 陰性症状が発症した場合、調味料はいつもより気持ち多めに使用してエネルギーを体に蓄えます。
- 主食とする全粒穀物も玄米だけ、麦芽だけといったように1つの種類だけを食べる事はせず、多くの種類を混ぜ合わせたり曜日によって種類を変えるなどバリエーションを持たせましょう。
- 陰性の症状に対抗できるように、毎日飲むスープの味付けを少しだけ濃くしてエネルギーを蓄えましょう。しかし塩辛くし過ぎないよう注意してください。
- 野菜を取る際には陰性の症状に対抗する為に、根菜類を中心に取りましょう。
- 大豆製品である豆腐を食べる際、絹より木綿の方が好ましいです。少し歯応えのある方が噛む回数も増え、陽性のエネルギーを作り易くなるからです。
- 海藻類の出汁も普段より少し長くとって、濃い物を使用しましょう。
- 1週間に1~2回、消化を促進させるためにふりかけを使用しましょう。
- 1週間に1~2回、消化を促進させるために漬け物を使用しましょう。
- どうしても動物性食品を食べたくなった際には白身魚で代用してください。ですが避けるべき食品を食べたので、この後の節制にも心掛けてください。
- 果物、甘味、木の実、刺激物なども我慢の限界が来たら少量、楽しむ程度は食べてもいいですが、その後の節制にも心掛けてください。
- コーヒーや紅茶など香りや味の強い飲み物は避けましょう。
- 最低50回以上噛んで、素材の味をしっかり味わいましょう。
- 暴飲暴食をせず、就寝3時間以内の食事はやめましょう。
基本的にはいつもの食事に心掛け、陰性の症状に対抗する為に少し多めのエネルギーを取ることが主な対処法になります。