Lesson2-2 原則 相関性の十二の原則

相関性の十二の原則

マクロビオティックには『七つの宇宙の原則』以外にも、もうひとつの原則が関わってきます。
それが『相関性の十二の原則』です。

『相関性の十二の原則』

  1. 1つの無限は相補的、対立的傾向である陰と陽の永遠の変化として現れる
  2. 陰と陽は1つの無限宇宙から行われる永遠の変化から現れる
  3. 陰は遠心性、陽は求心性を表す
  4. 形あるものは全て中心が陽を指し、表面は陰を指す
  5. 陰と陽は互いに引きつけ合う
  6. 陰と陽は互いに反発し合う
  7. 陰と陽の組み合わせの割合で異なった現象が現れる
  8. 陰は陽に、陽は陰に変化していく
  9. 完全な陰と完全な陽は存在しない
  10. 中性なものは無く、もしあってもそれは陰と陽の両方を持つ性質である
  11. 陰同士、陽同士は大きい物が小さい物を引き寄せる
  12. 上限を超えると陰は陽に、陽は陰に性質を変える

このページではこの原則について説明していきますが、度々書かれている「陰と陽」について簡単に説明させていただきます。
この言葉は『陰陽論』という考えから編み出されたものです。
光と闇、火と水、夏と冬といったように対立する2つをそれぞれ陽と陰に当てはめて、この世の全てを二分化させた考えです。詳しくは今後学ばれるレッスン4で説明いたします。
では当初の原則についての説明に戻りましょう。
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①1つの無限は相補的、対立的傾向である陰と陽の永遠の変化として現れる
②陰と陽は1つの無限宇宙から行われる永遠の変化から現れる

1と2の項目は前のページで説明した「全てのものは、ひとつの無限から分かれた」と同じで、無限から生まれたものは全て陰と陽に分かれて生み出されるということです。さらに陰と陽の変化は、巨大な無限を形作る1部分としても考えられています。

③陰は遠心性、陽は求心性を表す
形あるものは全て中心が陽を指し、表面は陰を指す

3の項目では陰は外側に、陽は内側へと向かう性質を持つことが説明されています。
おしくらまんじゅうを例に挙げてみると内側へ集中した場合に陽性の「温」が現れ、外側に離れると陰性の「冷」の要素が現れます。このような事象は全てに現れるので、原則の1つとして数えられています。4の項目でも同じことが言えます。

⑤陰と陽は互いに引きつけ合う
⑥陰と陽は互いに反発し合う

5と6の項目は『陰陽論』の定義とも言えます。陰と陽は互いに寄り添わないと存在できないのですが、自分の個性を出そうとすると相手も個性を出して互いに反発するのです。

⑦陰と陽の組み合わせの割合で異なった現象が現れる
⑧陰は陽に、陽は陰に変化していく

7と8は季節を例に挙げると分かり易いでしょう。
陽の要素が強くなればになり、陰の要素が強くなればになります。そしてそれが続くことはなく、互いにピークを過ぎれば夏はだんだん涼しく、冬はだんだん暖かくなって陰と陽の変換が行われます。

⑨完全な陰と完全な陽は存在しない
⑩中性なものは無く、もしあってもそれは陰と陽の両方を持つ性質である

9と10ではこの世に唯一無二の物はないということを説明しています。
もしあれば『陰陽論』の定義が崩れ去り、文字通り「この世の物ではないモノ」になるでしょう。中性という表現は多数ありますが、この原則の観点から見ると陰と陽の両方の性質が互いを打ち消し合って、バランスを取っている状態だと考えられています。

⑪陰同士、陽同士は大きい物が小さい物を引き寄せる

11の項目は世の中でもよく見られる光景です。
もしあなたがサッカーについて語りたい場合、サッカーに詳しいグループに加わって談笑するでしょう。「個」の存在が集団を引き入れる事は難しいですし、野球など他の競技について談笑するグループには入らないはずです。それが普通のことであり、すべての事象にも当てはまるのです。

⑫上限を超えると陰は陽に、陽は陰に性質を変える

12は陰と陽が持つ特殊性についての原則になります。
普通なら冷たい物は「冷たい」と感じるだけで終わりますが、度を超えると凍傷が現れて火傷と似た症状が私達を襲います。本来火や熱など陽の効果で見られる火傷が陰の効果で見られる特別な現象こそ12番目の原則に当たるのです。陰陽論ではこれを『転化』と呼びます。
 
 
色々難しい言葉が続きましたが、こちらも『七つの宇宙の原則』と同様、自然であることを大きく捉えた考え方です。
陰と陽の対の存在はどんなものにも当てはまるので、イメージしにくい場合は「温かい」と「冷たい」、「高い」「低い」など自分で分かり易いように変えて考えてもよいでしょう。この考えは今後、症状の対策に一役買ってくれますので、しっかりと覚えておくようにしてください。
 

Lesson2確認問題

Lesson2の練習問題に取り組んでみましょう!
知識を確認することで、より定着度が高まります。